コンビニ“24時間営業”変更が難しいワケ
セブンイレブンの加盟店が24時間営業の緩和を求めて本部側と対立する中、その余波が広がっている。コンビニ大手のローソンは、24時間営業の原則は変えないとする一方、時間短縮の要望があれば対応する方針を打ち出すなどとしている。24時間営業が困難な理由とは?経済部の安藤佐和子解説委員に聞く。
■営業時間、簡単に選択制にできない理由も…(1)
なかなか簡単にはいかない理由もある。
朝、コンビニに行ってお弁当や総菜を買えるのは、明け方までにお弁当工場から運ばれて、店舗で棚に並んでいるからだ。
ということは、深夜に配達されているので、もし店が閉まっていると搬入できない。鍵を配達員に渡しておいて倉庫などに搬入しておいてもらうのはどうかということも言われているが、そうすると今度は配達員の作業時間が延びてしまって、しわ寄せがいく。
■営業時間、簡単に選択制にできない理由も…(2)
もうひとつはコンビニの「社会インフラ」の役割がある。
特に震災以降、コンビニには社会的に貢献することが期待されるということがある。災害時の水や食料供給、情報収集のよりどころとして活用されているケースも多い。いまやコンビニは便利なだけではなく、24時間頼れる場所としての役割も果たしている。
■今対立しているセブンイレブンの問題、今後は?
何も今と変わらない、ということもないと思う。ただ、人手不足といった環境の大きな変化というのは、ひとつの店の問題だけではなく、業界全体に訪れている問題なので、逆にこれをビジネスチャンスとして捉えてどう解決するのかと取り組むことが、打開策につながると思う。