【解説】KDDI通信障害“長引く影響” 頼みの綱「公衆電話」に注目?

KDDIは4日午後4時すぎ、2日に発生した通信障害について、音声通話・データ通信共に、ほぼ回復したと発表しました。現在は、通話品質などの最終確認をしているということです。こうした中、いざという時には、どうすればいいのでしょうか。
「影響はこんな所にまで」、「つながらない…どうした?」、「いざという時の備え」、以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。
KDDIで通信障害が発生したのは、2日午前1時35分でした。KDDIは、3日午後5時半ごろには復旧作業そのものは終えましたが、最終的にネットワークが正常に動くかを検証するために、通話量は制限されていました。
この検証はまだ続いていて、本格的な再開・全面復旧の時間は改めて発表されるということです。
最大で3915万回線に影響があった今回の通信障害について、auユーザーからは、次のような声が聞かれました。
「いまだにつながらないです。通話とメールが一切できませんから、困っています。母が高齢施設にいるので、いつなにがあるか、分からないということで」
「病人がいるんで、病人に何かあったとき、困るんですよね。『救急車は近くのところで呼んでくれ』というけど、いま公衆電話だって探したって、そんなにないんですよ」
au・UQモバイル・povoのスマートフォンや回線を使うのは個人だけではありません。さまざまな事業者などにも、通信障害の影響は広がりました。
物流のヤマトホールディングスでは、ネットで配達状況を確認できるシステムの情報が更新されず、配達員の携帯も不通になりました。
気象庁では、多い時で約500の観測地点からの気温や降水量のデータを送ることができませんでした。他にも、大垣共立銀行ではATMが一時的に利用できなくなり、セコムでは高齢者の見守りアプリが利用しづらくなるなど、影響が広がりました。
また、新型コロナウイルス感染者の健康観察にも影響が出ています。東京・足立区では自宅療養者約70人と連絡がとれず、結果として、固定電話にかけたり、自宅訪問を行ったりするなどして対応したということです。