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自動車メーカー5社が不正 トヨタとマツダ“トップ”が会見で謝罪

2024年6月3日 21:22
自動車メーカー5社が不正 トヨタとマツダ“トップ”が会見で謝罪

トヨタ自動車など自動車メーカー5社で不正があったことが、国土交通省の調査で明らかになりました。トヨタは3日午後に会見を行い、不正について謝罪しました。

トヨタ自動車 豊田章男取締役会長(3日午後5時すぎ)
「お客さま、車ファン、すべてのステークホルダーのみなさまに、心よりおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

謝罪から始まった自動車メーカー最大手、トヨタの会見。明かされたのは、車の安全性を確認する試験で起きた“不正行為”です。

トヨタ自動車 豊田章男取締役会長
「国が定めた基準とは異なる方法で、試験を実施していたことが判明し、5月31日に国土交通省に、ご報告いたしました」

さらに マツダでも…

マツダ代表取締役社長兼CEO 毛籠勝弘氏(3日午後4時すぎ)
「理由のいかんにかかわらず、認証において不正と言わざるを得ない事案が発生したことについて、経営としての責任を重く受け止めております。みなさまの信頼回復に向けて、努力をしてまいります。この度は大変申し訳ございませんでした」

“トップ”が謝罪する事態になりました。

3日、トヨタ・マツダ・ヤマハ発動機・ホンダ・スズキの5社で不正があったことが明らかになりました。

去年、発覚したダイハツ工業などの“不正行為”。国土交通省が自動車メーカーなど85社に対し調査・報告を指示したところ、5月末までに5社から不正行為の報告があったということです。

   ◇

トヨタでは7車種での不正が明らかになりました。

トヨタ自動車 豊田章男取締役会長(3日午後5時すぎ)
「認証試験で基準を達成してはじめて、車を量産販売することが可能になります。今回の問題は、正しい認証プロセスを踏まずに、量産販売してしまった点にございます」

うち3つは 現在生産中の車種。国交省によると、歩行者と衝突した際、被害をどの程度軽減できるかを評価するため行う「歩行者保護試験」で虚偽のデータを提出するなどしていたといいます。

トヨタは生産中の車種について、出荷・販売を停止することを決定。

豊田章男取締役会長
「こうした行為は、認証制度の根底を揺るがすもの。自動車メーカーとして、絶対にやってはいけないことだと考えている」

対象の7車種については、社内での再検証の結果、性能に問題はないと確認できているとしています。

またトヨタをめぐっては、ダイハツ工業や豊田自動織機など、グループ会社で同様の不正が相次いでいます。

豊田章男取締役会長
「同じグループなんだから、声を掛け合いながら、トップと現場が一緒になり、改善を続けていく」「不正っていえば不正だけど、みんなで安心安全な交通流つくっていくのに、我々は認証の部分でやっちゃいけないことをやってしまった。そこはしっかり正してまいります」

マツダも、5つの車種で試験での不正があったことを明らかにしました。国内で販売された約15万台が対象で、現在生産中の2車種については、再試験を行うということです。

マツダ取締役専務執行役員兼CSO 小島岳二氏
「信頼を裏切ってしまったことは痛恨であり、深くおわび申し上げます」

またしても明るみに出た、自動車メーカーの不正行為。国交省は不正があった車種について、安全性の基準に適合していると確認できるまで、出荷を停止するよう指示。さらに、5社に対する立ち入り検査を行い、不正行為の事実関係を確認するとしています。