市場規模8倍!広がるメンズメイク
新型コロナの影響で落ち込んでいる化粧品業界。そんな中、売り上げを伸ばしているのが男性向け化粧品“メンズコスメ”だ。
東京・渋谷の生活雑貨店「渋谷ロフト」ではメンズコスメのフェアが開催され、ファンデーションやネイル、コンシーラーなど約500アイテムが集結。さらに東京・原宿の化粧品店「@cosme TOKYO」にはメンズコスメコーナーが設けられ、メンズコスメを手に取る男性客の姿があった。
なぜ今“メンズメイク”が注目されているのだろうか?
男性客に話を聞くと、「マスクによる肌荒れ」や「リモート会議で自分の顔を見る機会が増え、肌の悩みが気になるようになった」という、コロナ禍ならではの悩みが関係していた。実際に男性用ファンデーションの去年と今年の市場規模を比べると、約8倍になっている。
盛り上がりを見せる“メンズメイク”には、ある特徴が…。
メーカーによると「肌の悩みは隠したいけれど、メイクをしていることを周りに知られたくない」という男性が多く、“周りにバレない自然なメイク”が主流だという。
そんな男性心理に目をつけた商品が多く販売されている。
中でも話題になっているのが、“灰色”のリップ。肌や唇に触れるとピンクに変化する。赤やピンクのリップだと「周りの目が気になる」という声を反映させているそうだ。
ほかにも、ベースカーラーはひげのそり残しなどの青みに着目。その反対色・オレンジの色味を強くすることで青みを打ち消すという。
広がりをみせるメンズメイク。今後の展望についてメーカーの担当者に聞いた。「自分に自信を持って世の中で活躍していくビジネスマンを増やしていきたい。メイクに興味を持っている方以外も、本当に普通に手にとってもらえるようになっていけばと思っている」