GDP成長率4期ぶり↑も…厳しい状況続く
緊急事態宣言解除後の今年7月から9月の実質GDP(=国内総生産)の成長率は、年率でプラス21.4%と、4期ぶりのプラス成長となりました。
数字は大幅に伸びましたが、「見かけ上だ」との見方もあり、実体は厳しい状況が続いています。
内閣府が発表した今年7月から9月のGDP成長率は、物価の変動を除いた「実質」で、前の3か月と比べて5%のプラスで、年率に換算するとプラス21.4%と、4期ぶりのプラス成長となりました。緊急事態宣言が解除され、旅行や飲食などの個人消費が前の期に比べプラス4.7%と大きく持ち直した一方、企業の設備投資は前の期に比べマイナス3.4%と落ち込んだままです。
西村経済再生相「経済はコロナ前の水準を下回った状態であるということであります。持ち直しの動きがまだ途上であると」
一方、専門家は「大幅プラスとはいえ、前期に急減した後の反発であり、高い伸びは見かけ上、水準は低いまま」としています。今後についても「冬のボーナスの減少などから年明けは一時的にマイナス成長に戻るリスクがある」と分析しています。
経済活動は再開したものの、新型コロナウイルスの感染拡大はまだ、その爪痕を色濃く残したままです。