コロナ後の経済を見据え…航空や旅行業界でも「新卒」本格採用へ
来年春入社の新卒採用で、採用人数を「増やす」企業が、前の年の2倍以上に増えたことが、日本テレビと読売新聞社のアンケートでわかりました。
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搭乗客で賑わう羽田空港。
ANA 2020年度入社・元林春乃さん
「お待たせ致しました。グループ1番のお客様ご案内致します」
国内線の搭乗口でANAのグランドスタッフとして働く元林さんは、先月まで、出向先のスーパーで働いていました。
元林春乃さん
「ちゃんと(飛行機に)お乗り頂けるように、ご案内できたらなと思います」
2020年度採用の元林さんは「コロナ禍で空港業務は、ほぼできなかった」といいます。
元林春乃さん
「私が出向に行っている間に、かなりお客様も戻ってきてくださっているので、活気のある空港で働ける喜びがあります」
客足が戻りつつある中、ANAが打つ次の一手について聞いてみました。
ANA 人事部人財大学・酒井瑠璃子さん
「弊社は2023年度、客室乗務職以外のほぼすべての職種で、採用を再開いたしました」
ANAは2年ぶりに新卒採用を本格再開。また、JALも客室乗務員など、前の年の3倍以上を採用します。コロナ禍の厳しい業績で採用を大きく絞っていた航空や旅行で、「新卒」の本格採用が復活しています。
全国の主要118社へ行った共同アンケートでは、来年春入社の新卒の採用を、今年より「増やす」としたのは全体の36%と、前の年より大きく増えています。
また、脱炭素やデジタル化の流れをうけて、自動車や電機などで技術系の採用を大きく増やす企業が目立ちました。コロナ後の経済を見据えた各企業は、成長分野を強化するために、新たな人材採用へ意欲が高まっています。