6月また“値上がり” 電気代、食品、医療費も負担増に…“定額減税”であなたの暮らしどうなる?
6月からの“値上がり”で、あなたの暮らしはどうなる?政府の物価高対策の補助金が 5月で終了することから値上げされる電気料金、そして食品や医療費までも…。生活コストが上がっていくなか、6月スタートの“定額減税”による効果と見通しについて専門家に聞きました。
6月の電気料金“値上がり”について、30日夜、東京・吉祥寺のつけ麺店「モンタナ」で聞かれたのは…
つけ麺店 店員
「食品とかも上がったり、いろいろ上がっているなかで結構、店も大変」
特に電気代がかかるというのが、この調理器具。
つけ麺店 店員
「チャーシューのために使う。この中にお湯を張って、温度管理できる」
つけ麺店 店員
「営業時間中はずっとつけっぱなし」
――対策とかは?
「(対策は)電気すぐ消すとか、そういうぐらいしか思い浮かばない」
6月使用分(7月請求分)の電気料金は、大手電力会社10社全てで値上がりします。
政府の物価高対策の補助金が5月で終了するためで、標準的な使用量の家庭では、前の月と比べ、東京電力で392円、関西電力で468円、沖縄電力で616円上がることになります。
自宅がオール電化の人
「うちオール電化なので、電気代が上がるとけっこう家計に響く。最近暑かったりするが、エアコンつけるのも躊躇する」
自宅がオール電化・母親
「(息子が電気を)つけっぱなしよな」
自宅がオール電化・息子
「たまに…」
自宅がオール電化・母親
「1日3回くらい言うよな。電気ついてるよって」
――6月分から電気代上がるので…
自宅がオール電化・息子
「気をつけたいと思います」
6月分から電気料金の値上がりについて、“充電式”の電池を使ったスピーカーで路上ライブをする男性たちは…
充電式電池を使う ミュージシャン(20代)
「率直に、きついですよ。(電気代を)下げられるなら下げてほしい」
充電式電池を使う ミュージシャン(20代)
「無理だったとしても維持…ずっとそのままでいてほしかった。食費とか削らないといけない」
そして6月から、食品も相次いで値上がりします。外食チェーン「餃子の王将」は、6月21日から「餃子」を20円(税別)値上げすると発表。
ほかにも「ペヤングソースやきそば」「じゃがりこ」「とんがりコーン」「明治ミルクチョコレート」など、人気商品の値上げが決まっています。
さらに、医療機関でも。6月から、3割負担の人で初診料が27円、再診料が12円引き上がります。賃上げを行った医療機関で、勤務医や事務職員ら(40 歳未満)の賃上げをするためだということです。
一方、物価高対策で新たに始まるのが「定額減税」。年間で1人あたり、所得税3万円と住民税1万円、計4万円の税負担を減らす、つまり“手取りが増える”制度がスタートします。
その効果について専門家は…
みずほ証券 チーフエコノミスト 小林 俊介さん
「電力ガス料金の補助金が切れて生活コストが上がっていくが、それ(生活コスト)を上回る所得の増加が期待できる」
ただ、1年限りの制度であるため…
みずほ証券 チーフエコノミスト 小林 俊介さん
「来年度以降のことを考えると、なかなか財布のひもは緩まない。消費の増加を通じて景気全体が押し上げされて、来年の賃上げにつなげる効果は、現時点では限定的に見える」
(5月30日『news zero』より)