【ドクターイエロー】JR東海全面協力で解体工場を取材 “超こだわり”45分の1スケールの模型の製造計画とは 警笛録音にライト、内装デザインまで忠実再現
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惜しまれつつも今年1月に引退。車両は展示のために保存される7号車を除いて解体されることに。そのためJR東海の浜松工場へと運ばれました。
“本当のラストラン”の6日後、浜松工場を訪れると、ドクターイエローの車体を詳しく調べる作業員の姿が。その名にもなっている車体の黄色を見本と比べたり、青のラインの幅をはかったり。
それだけでなく、警笛を録音。一体、何に使うのか聞いてみると。
日本車輌製造 稲葉優斗さん:
「実際の音を模型の中に収録して、好きなタイミングで鳴らしてもらう」
警笛の音を模型に?どういうことなのでしょうか。
JR東海 林大介さん:
「(ドクターイエローの)模型をクラウドファンディングでファンと一緒に作るということが感謝を伝えるやり方かなと思いおこなった」
実は、引退を機に始まったのが、ドクターイエローを模型化するプロジェクト。しかも、携わる人たちはただ者ではありません!
設計を担当するのが、名古屋市熱田区にある日本車輌製造。
新幹線を始め、名鉄やあおなみ線の車両を製造しています。いわば本物を作っている企業が模型も手がけるというのです。
蒸気機関車をはじめ、新幹線の初代0系などこれまでに100種類の模型を手がけました。
日本車輌製造 稲葉さん:
「図面から分かるものについては、図面から拾うが、どうしても搭載品とか、車内の表記類は図面に載っていない情報もあるので、そういったところもドクターイエローが引退した形に近づけるためにしっかりと取材して、そのあたりを表現しようかなと」
今回の模型は実物の45分の1サイズで細部にまでこだわる予定。そのため、引退したドクターイエローをしっかりと“取材”します。
赤色灯をはじめ、ヘッドライトもどのように点灯するのか、撮影。
そして、車外だけでなく車内にもこだわります。
今回、模型にするのは7号車。一見、通常の新幹線と変わりませんが、走り始めて20年あまり。座席や床の模様が現在とは違います。
日本車輌製造 稲葉さん:
「床の模様も通路も特徴的で、真ん中が四角になっているので、このあたりの寸法もこだわりのポイントなので模型に再現したい」
模型製作は、3月3日からクラウドファンディングで支援を呼びかけて実施されています。
限定923台で、「ドクターイエロー」の7号車ディスプレイモデルが一口23万9000円からで、目標金額は1億2000万円だそうです。
3日の午後3時半時点で20人の支援が集まっているということです。
クラウドファンディングだけに目標金額を達成できなかったら返金となり、模型製作は中止に。募集は今年5月29日までだということです。
“本物”にこだわって作られる模型。果たしてプロジェクトは成功するのでしょうか。