「Tポイント」「Vポイント」が統合へ――“いいとこ取り”でメリットは? 会員数1億人超え...ポイント事業の競争激化
Tポイントと三井住友カードのVポイントが、統合することになりました。双方の利用者にメリットがあり、会員数は1億人超となりますが、さらなる増加を狙います。背景にあるのはポイント事業の競争激化。消費者は変化に合わせて見直すことが大切といいます。
有働由美子キャスター
「『Tポイント』(約7000万人)と、三井住友カードの『Vポイント』(カード会員で約5200万人)を統合して新ブランドを立ち上げると発表されました。会員数を単純に合計すると最大で約1億2200万人で、統合は2024年春がメドです。何が変わるのでしょうか?」
小野委員
「メリットがあります。Tポイントは、ファミレスやガソリンスタンド、薬局など15万店で貯めたり使ったりできますが、そこにVポイントの『いいとこ取り』をします。世界のVISA加盟店でも貯めたり使ったりでき、(加盟店は)1億店と桁違いに多くなります」
有働キャスター
「私もTポイントを貯めるために、少し遠めの薬局に行きます。これからもっと増えるわけですね」
小野委員
「Vポイントを持っている人にもメリットがあります。(現在は)クレジットカードで買い物してポイントを貯めますが、Tポイントの『いいとこ取り』で、例えばコンビニでちょっとした物を現金や電子マネーで買ってもポイントが貯まるようになります」
「決済方法も貯める方法も、使える店もいろいろになり、全体としてメリットを感じてもらい、会員数を増やしたいという狙いがあります」
有働キャスター
「なぜ、今なのでしょうか?」
小野委員
「ポイント事業の競争が厳しいという事情があるので、統合する動きが出てきています」
「ローソンのPontaポイントの会員は1億898万人ですが、KDDIのauポイントと統合しての数です。会員1億人超の楽天ポイント、9038万人のdポイント、登録者5000万超のPayPayと張り合っていこうということです」
「あれもこれも欲張ってはいけないようです。ポイント事業に詳しい野村総合研究所の冨田勝己さんは『いろいろ登録して貯めても、気づいたら期限切れということもある。月に1回以上使わないならやめるなど、生活スタイルに合わせて選んだ方がいい』と言います」
「冨田さんは『今後も、統合や新規参入をへて大規模な共通ポイントが増える可能性もある。消費者はその都度見直していくといい』とアドバイスしています」
有働キャスター
「自分にとってどこが都合良く貯められて使いやすいのか、考えてみようと思います」
(10月3日『news zero』より)