コロナ禍で注目 ノンアルコール飲料
飲食店でのお酒の提供が制限される中、いま、ノンアルコール飲料が注目されています。様々な工夫で種類も増え、市場規模は着実に広がっています。
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お酒の提供が制限され、苦境に立たされたホテルのレストラン。緊急事態宣言中、新たな取り組みを始めました。
ロイヤルパークホテル アシスタントチーフバーテンダー・関根広樹さん
「お酢を使いましたノンアルコールカクテル、こちらをご提供させていただいております」
バーテンダーが考案したのは、お酢をベースにした6種類のノンアルコールカクテルです。リンゴ酢にグレープフルーツなどを合わせたというカクテルのお味は…
記者
「フルーティーな味わいで、後味がすっきりしていて爽快感があります」
ロイヤルパークホテル アシスタントチーフバーテンダー・関根広樹さん
「お酢ですので酸味、そちらを生かしながらフルーツですとか、バランスを整えたカクテルをご提供しております」
お酒に代わる新たな選択肢として喜ばれているといいます。
東京・目黒区で5月にオープンした店。メニューには、アルコールフリーと書いてあります。
カフェまるく 店主・桜井鈴茂さん
「そこのページは全部ノンアルコールビールです」
一見、普通のビールに、赤ワインですが、実はノンアルコール。スパークリングワインや果実酒のようなドリンクなど、およそ30種類のノンアルコール飲料を取りそろえています。
健康志向などで関心が高まっていたノンアルコール飲料ですが、コロナ禍でさらに注目されるように。
カフェまるく 店主・桜井鈴茂さん
「コロナ禍とか緊急事態宣言をきっかけに、おいしいノンアルを皆さんが発見し始めているんじゃないかと」
今後のノンアルコール飲料の広がりに期待を寄せています。
酒の卸売会社でも、ノンアルコール飲料の売れ行きに変化が。
広島屋 川村太郎さん
「やはり、緊急事態宣言中はお酒を売ってはいけないので、普段と比べますと(宣言中は)5倍増えました」
宣言中はお酒が全く売れなかった一方、かつてないほどノンアルコール飲料が売れ、急きょ商品の種類を増やしたといいます。
ノンアルコールビールの販売額は年々増えていて、今年はおよそ775億円になるとみられています。
需要の高まりを受け、サッポロビールは5月、2020年のおよそ1.8倍に増産。さらに6月、キリンビールは2020年のおよそ2倍に増産するなど、各社、ノンアルコールビールの生産量を増やしているということです。