身近な食品“値上げ”相次ぐ…原材料高騰か
食用油やマーガリンなど身近な食品の値上げが相次いでいます。コロナ禍で、自宅で調理する機会も多い中、家計への影響も広がりそうです。
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23日、都内のスーパーで、ずらりと並べられていたのは、トーストの相棒、マーガリンです。「食パンには欠かせない」という人も多いマーガリンに、今、異変が起きているのです。
スーパーイズミ・五味衛社長
「(10月)1日から、まだ金額ははっきり分からないですが、(価格が)5~10%上がるみたいですね」
10月以降、マーガリンが値上げされるというのです。
食品大手の「明治」は、10月1日の出荷分からマーガリンなど9つの商品を最大30円値上げすると発表しました。また、「雪印メグミルク」もマーガリンなど14品を13年ぶりに値上げすると発表しました。
いずれも、主に植物油脂から作られる商品で、その原材料となる「大豆」や「なたね」などの国際価格が生産地の天候不順や、世界的な需要拡大で高騰していることなどを値上げの理由としています。
街では─。
「(マーガリンの)消費量が結構激しいので、そういうのが高くなるのは厳しいですね」
さらに、先ほどのスーパーでは、食用油の価格が今年に入りおよそ4割も値上がりしているということです。
身近な食品の値上げが相次ぎます。「山崎製パン」も和菓子や洋菓子など、合わせて173品を平均で7パーセント値上げすると発表しました。植物油脂の他に、卵や砂糖などの価格が高騰していることへの措置ということです。
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危機感を抱いていたのは、都内の「塩パン」専門店です。1個100円という価格も魅力の1つです。
塩パン屋パン・メゾン 平田克武代表
「小麦の方がかなり業界的に相場も上がってですね」
1日に200キロは使うという小麦粉が、先月値上げされ、店は打撃を受けたばかりでした。さらに─。
塩パン屋パン・メゾン 平田克武代表
「バターが近々値上がりするということで(取引先から)お話は頂いています」
使用している外国産のバターが、海外での需要の高まりを受けて、値上がりするかもしれないというのです。この店で1日に使うバターはおよそ40キロで、塩パンにとって欠かせない物だといいます。
塩パン屋パン・メゾン 平田克武代表
「1個100円だけは死守できるように、なんとか経営努力を重ねているところです」
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家計に影響する、相次ぐ食品の値上げが、落ち着く日はくるのでしょうか。