ビッグモーターの保険金不正請求をめぐる問題で、金融庁が19日朝、ビッグモーターの店舗と損保ジャパン本社に立ち入り検査に入りました。

ビッグモーターの保険金不正請求問題で、調査委員会の報告書が公表されてから2か月あまり。金融庁は、ビッグモーターだけでなく、長い間、密接な関係にあったとされる損保ジャパンについても徹底的な実態調査が必要だとし、立ち入り検査に乗り出しています。

金融庁は19日午前、ビッグモーターの本社が来月から移転する予定の東京の「多摩店」と、新宿区の損保ジャパン本社に立ち入り検査に入りました。

金融庁は今後、数か月かけて、2社の聞き取り調査や資料の分析などを行い、経営管理体制や内部管理体制上の課題にも踏み込んで、問題の根本原因を調べる方針です。

今回の調査について、金融庁幹部は取材に対し、調査結果次第で業務停止命令や業務改善命令を出す可能性もあるとしています。

また、金融庁は損保ジャパンについて、先日、急きょ記者会見を行い、辞任を表明している白川儀一社長への聞き取りや、親会社であるSOMPOホールディングスのガバナンスが機能不全に陥っていなかったかなども含め、今回、首脳陣も含めて徹底した実態調査を行うとしています。

また、社外の第三者による調査委員会も損保ジャパンの調査を行っていて、金融庁は調査委員会の報告も踏まえ、今後、行政処分を検討するとみられます。