円安加速で“倒産”が急増 輸入のコストが膨れ経営が悪化
急速に進んでいる円安。13日夜、1ドル=147円台後半まで下落し、およそ32年ぶりの円安水準となりました。こうした中、増え始めているのが、円安などをきっかけとした企業の倒産です。
14日、企業情報の調査会社では、倒産したとの情報をもとに、実際にどうなっているのか、確認しにいくという調査員の姿がありました。
Q.円安は(倒産に)関係している?
東京商工リサーチ・情報本部情報部 二木章吉さん
「海外で生産しているってなると、(原材料費などが)為替の影響受けてくる」
到着したのは、10月に倒産したという洋菓子店です。カーテンは閉められています。店の前には、かつてテラス席だったのでしょうか、一部朽ち果てたウッドデッキが残っていました。
東京商工リサーチ・情報本部情報部 二木章吉さん
「コロナ禍になって集客がだいぶ落ちて」
輸入小麦の値上がりが大打撃になりました。また、価格が上昇している砂糖やバターなども大量に使うため、経営が悪化。倒産に追い込まれたといいます。
店には、洋菓子店に食材を卸していた業者の姿もありました。
食材を卸していた業者
「(倒産の)連絡はきていない」
次に向かったのは、アパレル企業が入っている建物ですが、「告知書」とかかれた張り紙がありました。実質的に破綻しているため、取引先に今後、倒産の法的手続きにはいることなどを伝える文書です。
円安が進む中、輸入のコストが膨れ、企業、そして、その先の家庭への影響も日々増していきます。