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食料品値上げ続くなか“代役”が活躍 高騰のノルウェー産に代わり「信州サーモン」出荷量が倍に

2022年6月7日 21:51
食料品値上げ続くなか“代役”が活躍 高騰のノルウェー産に代わり「信州サーモン」出荷量が倍に

食料品が相次ぎ値上がりする中、“お得な代役”として様々な食品が注目を集めています。高騰するサーモンに代わり、長野県のブランド魚の出荷量が倍になったといいます。

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豊かな自然の中にある長野・安曇野市の養殖場で、いけすの中にいたのが、約10年の歳月をかけて生み出された養殖の「信州サーモン」です。

マルト水産 徳竹豊社長
「全部が信州サーモンで、2万尾くらい入っている」

全国に届けられている長野県のブランド魚で、クセが少なく肉厚な身にトロリととろける適度な脂が特徴です。実は、ここ数か月、注文が急増しているといいます。

マルト水産 徳竹豊社長
「(注文が)3月に入って急に増えて、とても間に合わないですよね」

生産が追いつかないほどの注文のワケは──

マルト水産 徳竹豊社長
「ウクライナ侵攻によって、ロシアの空域を旅客機が飛べなくなった」

供給が不安定になり、高騰したノルウェー産サーモンの“代役”として「信州サーモン」に白羽の矢が立ったのです。

松本市内にあるすし店もノルウェー産は入らない状況になり、信州サーモンの安定供給を実感しているということです。

コロナ禍前と比べると、信州サーモンの出荷量は倍ほどに増えたといいます。

マルト水産 徳竹豊社長
「信州サーモンという名前が少しでも知れ渡ってくれれば、生産者とすればうれしいこと」

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値上がりが続くお肉の“代役”も活躍の場を広げています。

7日、全国366店舗を構える定食チェーンの「やよい軒」は、初となる「大豆ミート」を使った定食を来週から発売することを発表しました(14日~期間限定)。

プレナス商品開発部 大谷信晃課長
「大豆ミートを使用した3商品を、新シリーズとして発売させていただきます」

健康志向の高まりを受けて開発され、人気の3商品が「大豆ミート」で味わえます(野菜炒め730円、しょうが焼定食640円、なす味噌と焼魚の定食930円)。

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さらに高騰している小麦ではなく“代役”で作ったパンも話題になっています。普段は主役たるお米を使った「生米パン」です。
ヴィーガン料理家 リト史織さん
「米粉ではなく、小麦粉ではなく、生のお米から作るパンです」

リト史織さんは、「家にあるもので手軽にパンを作れたら…」とレシピを考えたといいます。

作り方は簡単で、ミキサーの中に生のお米やメープルシロップ、イーストなどを入れて混ぜるだけです。30分ほど発酵させ、オーブンで焼いたら完成です。

食感は“もちもち”で、お米のやさしい甘さが感じられるということです。

ヴィーガン料理家 リト史織さん
「(お米は)炊いてもおいしいですし、焼いてもおいしいので、お米の良さを楽しめる選択肢の一つとして生米パンが広がってほしい」

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食料品の高騰が続く今、多くの食材が“主役”として食卓を彩っています。