「まさかプールで」―― 水泳教室“値上げの波”で保護者驚き ガス代、2倍に高騰で「月100万円」 銭湯のタオル代も値上げ
ガス代の高騰で、食品以外のさまざまな分野にも「値上げの波」が及んでいます。埼玉県のスイミングスクールは月会費を値上げし、都内の銭湯は入浴料に転嫁できないためタオル代やドリンク代の値上げで対応しています。それぞれの現場で取材しました。
■ボイラーの燃料「高騰」…会費アップ
各所で真夏日となった30日。埼玉・さいたま市のスウィン大宮スイミングスクールを訪ねました。子どもたちが笑顔で水泳を楽しんでいた一方、保護者からは「価格改定がまさかプールであるとは思っていなくて…」という声が聞かれました。
5月に入り、月会費を一律510円高くしました。スイミングスクールにも値上げの波が及んでいます。
スイミングスクール社長に、プールの水を温めるボイラー室を案内してもらいました。月々のガス代は、現在100万円近いといいます。「これまでだと半分近かったですね。3年前ですと50万円ちょっととか」と明かします。
温水プールやプールサイドの暖房に使うガス代などが急激に上がり、苦渋の値上げに踏み切ったといいます。
■入浴料は一律…ガス高騰も転嫁できず
ガス代高騰の影響は、銭湯でも表れていました。東京・荒川区の「梅の湯」担当者は、「銭湯は燃料が要なので(ガス代を)削減するのは難しい」と言います。
ガス代は去年に比べて約6~7割高くなっていて、備え付けのシャンプーやボディーソープの仕入れ値も約2割値上がりしたといいます。
本来なら入浴料を上げたいところですが、「銭湯という公衆浴場は各都道府県で入浴料が決まっています」と担当者。東京都では一律480円です。入浴料を上げられない分、他の部分で対応しています。
担当者
「レンタルタオルも以前は100円だったんですけど、150円に値上げして。お風呂代以外でご負担いただいています」
レンタルタオルの他にもドリンクを値上げすることで、少しでも採算を合わせようと考えました。担当者は「値上げはしょうがないと思うので、対応していきたいと思います」と話しました。
(5月30日『news zero』より)