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【解説】電気料金も値上げ 過去5年で “最高値”ーー家庭で無理なくできる節電対策は

2022年5月30日 19:17
【解説】電気料金も値上げ 過去5年で “最高値”ーー家庭で無理なくできる節電対策は

あらゆる物の値段が上がる中、電気料金もどんどん高くなっていて、家計に重くのしかかっています。一体いつまで続くのでしょうか。また、家庭でできる節約方法も紹介します。

・明細に潜む値上げのワケ
・節約のポイント
・いつまで値上げ続く?

以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。

■電力4社、7月の電気料金値上げ発表

5月27日、大手電力10社のうち4社が「7月の電気料金を値上げする」と発表しました。

家庭で平均的な使用量の場合、各社の値上げ幅は次の通りとなります。

・東京電力 306円
・北海道電力 299円
・中部電力 260円
・九州電力 18円

■東京電力の電気料金“過去5年で最高値

電気料金がこれだけ高くなるのは、かなり久しぶりのことです。東京電力の電気料金(平均モデル)の推移を見ると、11か月連続での値上げとなり、最新の2022年7月は8871円でした。過去5年を振り返っても、一番高い水準となってしまいました。2021年7月と比較すると、1898円上昇しました。

エアコンが欠かせない夏場にかけての電気料金の値上がりは痛いところです。一般の方の受け止めはどうなのでしょうか。街で聞いてみました。

主婦(70代)
「(電気料金 家庭に)響いてますよね」

――2021年7月比で約1800円上がってる

デザイナー(50代)
「えー1か月?高い、それはちょっと重すぎますね(家計に)」

会社員(40代)
「どうしても電気料金が上がってしまうので、なるべく一部屋にまとまったりしたいと思います」

■家庭で無理なくできる節電「冷蔵庫を整理」

資源エネルギー庁は、家庭で無理なくできる方法をいろいろと呼びかけています。

・冷蔵庫を整理

物を詰め込みすぎた場合と半分にした場合を比較すると、年間では1180円節約できるということです。冷蔵庫の中に常温保存できる物を入れてないでしょうか。未開封の缶詰や瓶などは冷蔵庫に入れないようにしましょう。

・開けている時間を短く

開けている時間が20秒間と10秒間の場合を比較すると、ちりも積もって年間で160円節約できるということです。


■炊飯器の保温「4時間までが目安」

・炊飯器は必要な時だけ

長く保温した場合、電力の消費量が増え、ごはんの味も悪化します。食べる時間にあわせて、タイマー予約をして炊きましょう。保温は4時間までが目安となります。4時間保温するのにかかる電気代は約6.05円、保温せずに電子レンジで温め直す場合では約5.21円かかります。従って、4時間以上は保温しない方がお得になります。

■窓にはレースのカーテンを 効率よく節電のために

・エアコンを上手に使う

外の気温が31℃の時、設定を27℃から28℃に変更した場合、年間820円節約となります。効率よく節電するには、窓にはレースのカーテンを付けて、日差しをカットしましょう。

■明細に潜む“値上げの理由”

そもそも、なぜこんなに電気料金が高くなっているのか、紐解いていきます。みなさん一度は見たことがある、毎月見ている電気料金の明細書に値上げの主な理由が潜んでいます。明細書にある「燃料費調整額」について、説明します。

みなさん、燃料費が高騰しているのはご存じかと思いますが、電気を作るのにも燃料が必要です。国内の電力の約8割はLNG(液化天然ガス)です。石炭や石油などの化石燃料を使う火力発電で賄っています。化石燃料が高騰した場合、燃料費調整額の上昇を反映して、電気料金の値上げとなります。

■「秋には残る3社も上限になるだろう」予想も

では、今後どれくらい値上がりするのでしょうか。そもそも、電力会社各社には、値上げできる上限額が設定されています。30日時点で、大手10社のうち7社が既に上限に達し、まもなく上限に達します。

ニッセイ基礎研究所・上野剛志氏は、「秋には残る3社も上限になるだろう」と見立てています。ただ、上限があるため、それ以上値上がりしないかというと、そうでもありません。

上限額というのは、電力各社が経済産業省に「私たちの基準はこれです」と申請し、認可されて決まるものです。ですから、「値上げしないとやっていけない。きついから、基準を変えたい」と申請した場合、新たな上限が設定される可能性もあります。つまり、どこまで値上げされるかについては、現時点でははっきり確定できないことです。

しかも、上限があるのは、古くからの「規制料金契約」を行っている場合です。2016年、電力の自由化以降、「自由料金契約」の場合、上限がないことがほとんどで、制限なく料金が上がる可能性もあります。

■“ウクライナ侵攻後の資源高”反映されず 「年内はまだ上がる可能性」指摘も

では、いつまで値上げが続くのでしょうか。ニッセイ基礎研究所・上野氏は「年内はまだ上がる可能性」を予想しています。

日本の電源構成で、最大のシェアを占めているのはLNGです。原油価格を指標とするLNG価格は、原油の値上がりから3~5か月遅れで上昇します。ウクライナ危機を受けた3月の原油価格の高騰が、完全に電気料金に影響するのは半年から10か月後です。つまり、電気代に反映されるのは、秋冬ごろとなります。


     ◇

できる節約は、自分のためにも、家計のためにも、地球のためにも、小さなことからコツコツやるしかありません。改めて取り組んで参りましょう。

(2022年5月30日午後4時半ごろ放送 news every.「知りたいッ!」より)