与党が政調会長に一任 政府の新たな経済対策案を入手
自民・公明の与党は14日、政府が今月中にとりまとめる新たな経済対策について会議を開き、政調会長に一任しました。
日本テレビが入手した新たな経済対策の案には、「物価高により厳しい状況にある生活者を支援するため」として、電気・ガス料金の補助を行う期間について、「家庭の電力使用量の最も大きい時期である(来年)1月から3月」と明記しています。
補助の額については、1月・2月使用分については、電気は標準的な家庭で1キロワットアワーあたり2.5円、ガスは1立方メートルあたり10円とする方針です。
3月使用分についてはこれらを半減し、電気は標準的な家庭で1キロワットアワーあたり1.3円、ガスは1立方メートルあたり5円の補助を行うとしています。
一方、ガソリン補助金については、「12月から、出口に向けて段階的に対応する」と明記しました。
現在、ガソリン価格は、補助金により1リットルあたり175円程度に抑えられていますが、これを段階的に終了させたい考えです。
ただ、国民民主党がガソリン税を引き下げる「トリガー条項」の適用を主張していることなども踏まえ、「国民生活への急激な影響を緩和するための対応の在り方について、引き続き検討する」としています。
さらに、地方公共団体が行う物価高対策を支援するための「重点支援地方交付金」の枠組みに「灯油支援のメニューを新たに追加するなど、推奨対象を拡大」すると明記しました。
また、「特に物価高の影響を受ける低所得者に対し迅速に支援を届ける」として、住民税が非課税の低所得世帯には1世帯あたり3万円を目安に給付金を支給した上で、子育て世帯には子ども1人あたり2万円を加算する方針です。
この額について、複数の政府関係者が「ばら撒き批判もあり、根拠を持って理屈で積み上げた」としています。
新たな経済対策の案は14日、自民・公明両党の政調会長へ一任されましたが、ある経済官庁の幹部は「国民民主党との兼ね合いなどことしは政治案件が多すぎてこのまますんなり行くかは未知数」と話し、国民民主党など野党との協議が今後の焦点となります。