“赤字続き”の貿易収支課題など議論 財務省、初の有識者会議
財務省は、赤字続きとなっている貿易収支など、日本の国際収支の課題を洗い出し対策を考える初めての有識者会議を開きました。
輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は、自動車が輸出をけん引するものの、エネルギー資源に乏しく、赤字続きとなっています。
また、貿易サービス収支もデジタル分野など先進的な分野で赤字が拡大しています。
神田財務官「我が国の国際収支の状況を切り口として、日本経済が抱える課題を洗い出して、課題克服のための望ましい政策のあり方を検討する」
神田財務官によると、出席者からは「企業が生産拠点を海外に移し、海外で再投資されてしまい、国内での投資やイノベーションが滞ってきた」「地政学的要因で資源高となるリスクが残る中、再生エネルギーの整備など、エネルギーの多様化が必要」などの意見が出たということです。
6月をめどに議論をとりまとめる方針で、構造的に問題のある日本の国際収支の改善に一石を投じられるかが問われます。