今年の春闘で、福井市の総合繊維メーカーセーレンは、組合員平均で6パーセントあまりの賃上げを決め、過去最高の賞与を支給する方針です。

セーレンによりますと、労使交渉で労働組合と妥結したもので、組合員の平均で月6.3％アップとなる1万8100円を賃上げするということです。

また、賞与は平均で年間で10万円増額し、過去最高の190万円の支給を計画しています。

採用活動では学生らの売り手市場が続く中、セーレンでは、待遇の改善で採用の強化を図る考えで、ベースアップとあわせて大卒の初任給を10パーセントアップさせ、福井勤務で26万3000円、東京勤務で地域手当込みで30万円としています。

2020年度から働き方改革の一つで所得向上に取り組んでいて、過去5年間の年収ベースでは24.7パーセント引き上げを見込んでいます。

物価上昇で実質賃金が目減りする中、セーレンの担当者は「賃上げで社員の生活の安定を図り、地域経済の活性化に貢献したい」と話しています。