【クイーンビートルの浸水隠し】「これくらいの浸水量ならと甘く判断」「ゼロから安全を立て直す」親会社のJR九州社長が謝罪 福岡
福岡と韓国を結ぶ「クイーンビートル」が、浸水を隠ぺいして運航を続けていた問題です。22日、運航会社「JR九州高速船」の親会社のJR九州の古宮社長が問題発覚後、初めてとなる定例会見に臨みました。謝罪した上で、第三者委員会を設置する方向で検討していると述べました。
■JR九州・古宮洋二社長
「ゼロから安全を立て直して、皆様の信頼回復に努めてまいります。この度は申し訳ございませんでした。原因究明や対策の評価をしていただきたいということで、第三者委員会を設置する方向で検討しているところでございます。」
JR九州のグループ会社「JR九州高速船」はことし2月、「クイーンビートル」の浸水を把握しながら、修理や検査、国への報告をせず、およそ4か月にわたって運航を続けていました。
さらに、当時、JR九州高速船の社長で現在は取締役に降格した田中渉氏の指示のもと、記録簿に「異常なし」とウソの記載をしたり、浸水を知らせる警報が鳴らないよう、センサーを上にずらすなどの隠ぺい工作を行っていました。
■古宮社長
「船員が発見した報告で上層部が受けて、上層部もこれくらいの浸水量ならということで、甘く判断した。」
古宮社長は再発防止に向けて社員の安全意識の向上を進めると強調したうえで、自身の進退を含めた人事については検討中だとしました。