【今年の展望は】TSMCきっかけに大転換期 熊本の経済界キーパーソンを直撃
5日に開かれた熊本県内の経済団体や自治体のトップなどが顔をそろえた新年祝賀会。約350人が集まりました。
■内藤有希子記者
「熊本の経済発展を祈る新年祝賀会。今年の熊本はどうなるのか、経済界の重鎮たちに伺いました」
熊本商工会議所の久我彰登会頭が注目しているのは、やはり大手半導体メーカーTSMCの動向です。2031年までの10年間で、県内への経済波及効果は約11兆2000億円といわれています。久我会頭は、今年この経済効果を県全体に波及させるための足がかりとなる“重要な年”と位置づけました。
■熊本商工会議所 久我彰登会頭
「開発に伴ういろいろな果実を享受できるように、行政の皆さんと一緒になって『稼げる熊本』をどうつくり上げていくかということが非常に重要で、そのきっかけに、今年はキックオフの年になるのではないかなと」
熊本県工業連合会の田中稔彦会長は、TSMCの存在を念頭に、キーワードに「調和」をあげました。
■熊本県工業連合会 田中稔彦会長
「世界の半導体を支えていく重要産業になっていくと思う。熊本の工業だけじゃない、農業やサービス業にも、その波及効果が表れるようになると思うので、今年は調和で熊本が大きく発展してほしい」
熊本経済同友会の笠原慶久代表幹事のキーワードは「躍進!」。熊本市を中心とする交通渋滞が人や物流などに及ぼす経済的な損失は大きく、経済を“躍進”させるため、課題の解消に向け経済界全体で取り組む考えを示しました。
■熊本経済同友会 笠原慶久代表幹事
「スムーズでストレスのない移動ということができることが、社会活動の最低限の条件だと思う。それがないと、あらゆる投資が止まってしまうのではないか」
経済の好循環を生み出し、飛躍の年となるのか。注目の1年が始まりました。