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【宿泊税】熊本市も"導入の方向"で意見まとまる 一方で課題も浮き彫りに

2024年3月7日 18:15
【宿泊税】熊本市も"導入の方向"で意見まとまる 一方で課題も浮き彫りに

熊本市が導入を検討している「宿泊税」。観光振興の財源としてホテルなどへの宿泊者に課されるものですが、7日の熊本市の会議で「導入する方向」で意見がまとまりました。一方、様々な課題も浮彫りになっています。

宿泊業者や学識者9人が宿泊税の導入について議論した熊本市宿泊税検討委員会。他の自治体が観光政策に力を入れる中、熊本市でも安定的な財源の確保が必要として7日、「宿泊税を導入する方向」で意見がまとまりました。

使い道は観光振興に絞り、具体的な観光資源の魅力づくりや誘客プロモーションなど優先順位をつけ明確にすること、すでに導入している自治体に課題などを聞き取ること、宿泊税は一律定額などで一致しました。また、使い道は観光振興に絞りが出ました。また、税額については200円か300円が望ましいとの意見がでました。

一方で、委員からは、「熊本県は導入予定がないが、県と市が方向性を見据え役割分担をしながら導入やスタート時期を含め調整すべき」、「温泉のある施設では、入湯税に加え宿泊税も徴収すれば観光客の負担が大きくなる。事業者側が納得できるよう丁寧な説明の場を設けてほしい」などの意見も相次ぎ、課題を克服するために導入の時期を見極めるよう求める声があがりました。

検討委員会は3月27日に答申を熊本市の大西市長に提出します。

【スタジオ】
(畑中香保里キャスター)
九州での宿泊税の導入状況を調べました。すでに導入している北九州市では1人1泊あたりの税率は200円で、観光案内所の整備などに使われています。福岡市は1人1泊あたりの宿泊料金が2万円未満だと税率は200円、それ以上だと500円で、昨年度は約19億1500万円の収入です。MICE拠点の形成、集客イベントの開催や景観整備などに使われています。

(東島大デスク)
コロナ禍が落ち着いて宿泊税の議論が全国で活発化しています。特にお金を持っている外国人観光客が戻り始めたので、大阪のように宿泊税にプラスして外国人向けの新しい税金を検討しようという自治体もあります。九州の場合、温泉が多いため入湯税との関係が問題になります。熊本市や北九州市は、入湯税を取っていると言っても2000万円~3000万円程度ですが、これが県内各地の自治体、または県として宿泊税を検討する場合大きな議論になりそうです。

(畑中キャスター)
事業者側にとっても、宿泊税を導入するとなると、これまでの宿泊料金とは別に徴収する必要があるため、負担を軽減するシステム作りを求める声も大きいようです。宿泊する人たちへの周知も含めて十分な検討を重ねることが必要です。

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