老舗かまぼこ店、物価高騰で苦悩 できるだけ価格上げずに商品開発を…
5日、ガソリンの平均小売価格が発表されたが、補助金が終了した影響などで依然として「高どまり」となっている。
燃料費だけでなく物価も高騰するなか、県内の企業はどのような対応を取っているのか取材した。
創業は明治13年、南三陸町に本社を構える及善蒲鉾店。
製造するカマボコは1日約1万枚。
地元・南三陸のさんさん商店街や仙台市内のお土産店で販売するほか、他県への配送は自社トラックで行っているため燃料費の高騰が響き、ガソリン代は去年1年間で5%増えた。
石油情報センターによると、県内のガソリンの平均小売価格は、3日時点でレギュラーが183.9円と、政府のガソリン補助金が縮小された影響などから高止まりの状態が続いている。
そして、負担となっているのはガソリン価格だけではない。
及善蒲鉾店 及川善弥社長
「原料の高騰が一年に2度行われるんですけど、今のところ半年に一回ずつ10%ずつアップしていくので、どこまでアップしていくのかなと」
こちらのかまぼこ店では原材料となるスケソウダラのうち、アメリカから6割ロシアから3割を占めている。
円安の影響に加えて海外で人件費が上がっていることも重なり先行きは見通せない状態だ。
「親しまれてきた商品の価格はできるだけあげたくない」
及川社長は難しい状況と向き合いながら、新たな取り組みに挑戦しようと動き出している。
及善蒲鉾店 及川善弥社長
「例えば小さいかまぼこの上に、南三陸ならではの海産物をのせて提供するとか、今まであるようでなかった商品をどんどん開発してみなさんに提案、提供していきたい」