酒田港「基地港湾」に指定 洋上風力発電事業化に向けた拠点に 経済効果も期待
洋上風力発電の事業化に向けた拠点として国は26日、酒田港を「基地港湾」に指定しました。港の設備の充実や洋上風力発電事業の促進が期待され、それに伴う経済効果も見込まれています。
国土交通省の担当者が吉村知事を訪問し、「基地港湾」の指定書を手渡しました。
吉村知事「この度の指定によって基地港湾として酒田港が活用され、遊佐町沖などの洋上風力発電事業が大きく前進すると思う」
「基地港湾」は洋上風力発電の建設や維持管理の拠点として国土交通省が指定するもので、これまでに全国で5港が対象となっています。県は洋上風力発電の事業化に向け、酒田港を「基地港湾」に指定するよう国に要望していました。
指定を受けることで港の設備の充実や洋上風力発電の建設が促進され、経済効果が期待されます。
吉村知事「直接的な効果として洋上風力発電にかかる風車部品の輸入などによる酒田港の利用拡大効果、風車部品の組み立て工事や海洋基礎工事における地元企業の受注の拡大も期待される」
「基地港湾」の指定に先立ち国は今年度、酒田港の大浜西埠頭の機能強化事業に26億1000万円の予算を配分しています。今後、大型貨物船の入港に対応するための工事や洋上風力発電施設の組み立てに必要な用地の整備などを進めていく方針です。
吉村知事「酒田港整備の波及効果として地域産業の振興や雇用の創出、交流人口の拡大が考えられる」
基地港湾の指定を受け、酒田市の矢口明子市長は「基地港湾として酒田港が活用され、洋上風力発電の導入が促進されることを期待している」とコメントしました。また、遊佐町の松永裕美町長は「物流や人材・雇用確保など今後の産業界に大きく波及していくことを期待している」とコメントしました。