ロシア、知日派の元外交官クナーゼ氏を「外国の代理人」に登録 ウクライナ侵攻を批判か
ロシア法務省は20日、在日ソ連大使館勤務を経験し、北方領土交渉にも関わった知日派の元外務次官、ゲオルギー・クナーゼ氏を、スパイを意味する「外国の代理人」に登録しました。
ゲオルギー・クナーゼ氏は1980年代に在日ソ連大使館に勤務経験があり、1990年代には外務次官も務めた知日派の元外交官です。ロシア法務省によりますと、クナーゼ氏は、「ロシアの否定的なイメージ形成を目的とした不正確な情報やロシア軍に関する不正確な情報を流布した」として、「外国の代理人」に登録したということです。ウクライナ侵攻を批判したためとみられます。
また、同じタイミングで国営タス通信などが、クナーゼ氏が1990年代に「千島列島の日本への引き渡しを働きかけていた」と報じました。外交筋の情報としていて、日本への強硬姿勢を示す狙いがあるとみられます。
1990年代、クナーゼ氏はエリツィン政権下で北方領土問題を担当していて、当時は、歯舞・色丹の2島返還と国後・択捉の2島帰属の並行協議も検討されていたとされています。