カナダで大規模な森林火災…国境を越え影響 ニューヨークの街が一面“オレンジ色”に
カナダで大規模な森林火災が発生しています。火災の煙は国境を越え、アメリカにも影響が出ています。
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カナダ・ノバスコシア州で5月28日、走行中の車のカメラが、道路脇の林から大量の煙が噴き出している様子をとらえました。さらに進むと両脇から火の手が上がり、車は炎と煙の中へ入っていきます。あたりは真っ赤に染まり、火の粉に包まれました。
ロイター通信によると、大規模な森林火災がカナダのほぼ全ての州で発生しているといいます。懸命な消火活動が行われていますが、火災の煙は上空の高いところまで到達していました。
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国境を越え、アメリカにも影響が出ています。ニューヨークでは7日、街の景色が一面、オレンジ色となっていました。街では車がライトをつけて走っています。さらに、多くの人が集まるタイムズスクエアでは、煙の影響で視界が悪くなり、立ち並ぶビルの上層部分が見えにくくなっていました。
カナダの森林火災の煙は、数百キロ以上離れたアメリカ北東部一帯まで到達しています。7日午後時点で、ニューヨークの大気汚染指数は、世界の主要都市で最悪の水準となりました。
ニューヨーク在住
「この空は気持ち悪いですね。きのうも良くなかったけど、きょうよりは明るかった」
フロリダからの観光客
「こんなことはないので怖いです。またみんなマスクをしているのが変な感じです」
この影響で、ニューヨークを発着する航空便に遅れや欠航が出ているほか、メジャーリーグのヤンキース戦などが中止となりました。
ロイター通信などによると、カナダでは、この森林火災ですでに東京都の17倍以上の面積が焼け、約2万人が避難しているということです。