フランスで、警察官が少年を射殺した事件に抗議するデモが過激化し、大規模な暴動が相次いでいて、先月30日には1300人以上が逮捕されるなど、治安の悪化が懸念されています。

ロイター通信によりますと、先月30日夜もフランス各地で暴動が起き、1300人以上が逮捕され、これまでに警察官200人以上が負傷したということです。

射殺された少年がアフリカ系だったことから、「人種差別だ」などとして抗議デモが広がっていますが、商業施設が襲撃されるなど大規模な暴動に発展していて、治安の悪化が懸念されています。

こうした中、サッカー・フランス代表のエムバペ選手は、SNSで「暴力は何の解決にもならない」と述べ、平和的な手段で抗議するよう呼びかけました。

1日夜も暴動が続いていることから、フランス政府は4万5000人以上の警察官と装甲車を配備して対応する方針ですが、事態の収束の見通しは立っていません。