米上院補選で民主党敗北、安定多数割り込む
エドワード・ケネディ上院議員の死去に伴うアメリカ議会上院の補欠選挙が19日、マサチューセッツ州で行われ、野党・共和党のブラウン候補が接戦を制した。政権発足1年を迎え、オバマ大統領の政権運営は一気に窮地に追い込まれた。
今回の選挙は、オバマ政権の信任投票という側面もあったが、大統領にとっては厳しい審判が下った。オバマ大統領は投票2日前に現地入りし、民主党のコークリー候補の支持を訴えたが、コークリー氏は序盤のリードを守りきれず、最後は逆転を許した。民主党はこの敗北で、上院で安定多数に必要な60議席を割り込むことになった。
一方、共和党は今後、上院で法案の可決を遅らせる様々な手段が使えるようになる。このため、オバマ政権が内政の最優先課題に挙げる医療保険制度改革法案の審議が大幅に遅れるのは必至で、支持率の低下に苦しむオバマ大統領にとって、今回の敗北はさらなる打撃となる。