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体外受精の英教授にノーベル医学・生理学賞

2010年10月5日 1:58

 今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者が4日に発表され、世界で初めて体外受精で子供を誕生させたイギリス・ケンブリッジ大学のロバート・エドワーズ名誉教授(85)が選ばれた。ヒトの体のあらゆる組織に成長できる「iPS細胞」の生みの親である京都大学の山中伸弥教授は、受賞を逃した。

 エドワーズ氏は68年に初めて試験管での体外受精に成功し、78年には世界初の体外受精児となるルイーズさんを誕生させた。エドワーズ氏の研究は体外受精技術を大きく進展させ、約400万人が誕生している。選考委員会は「長期的な研究によって、体外受精の子供がほかの子供と同じように健康であることが証明されている」として、功績をたたえている。

 iPS細胞を作り、有力候補と目されていた山中教授の受賞はならなかった。山中教授は07年、世界で初めてヒトの皮膚からiPS細胞を作ることに成功している。