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イスラエル国防相 地上侵攻の構え改めて示す

2023年10月20日 5:59

イスラエルの国防相は、19日、パレスチナ自治区のガザ地区との境界付近に集結している兵士に対し、「ガザ地区を内側から見ることになるだろう」と述べ、近く地上侵攻に踏み切る構えを改めて示しました。

イスラエルのガラント国防相は19日、ガザ地区との境界付近に集結している軍の部隊を訪問しました。ガラント国防相は、兵士らに対して、訓練を続けて準備を進めるよう指示した上で、「今は遠くから見ているガザ地区を、内側から見ることになるだろう」と述べ、近くガザ地区への地上侵攻に踏み切る構えを改めて示しました。

また、ネタニヤフ首相も、ガザ地区との境界近くにいる部隊を訪問し、「我々は全力で勝利する」と述べて、兵士らを鼓舞しました。

一方、イスラエル軍は、ガザ地区への空爆を続けていて、イスラム組織「ハマス」側は19日、ガザ地区北部の難民キャンプが空爆を受け、これまでに18人が死亡したと発表しました。

ガザ地区で人道危機が高まる中、ロイター通信によりますと、ガザ地区とエジプトとの境界沿いのラファ検問所周辺では、支援物資を載せたトラックが通行できるよう、道路の補修のための重機がガザ地区に送られているということです。早ければ、20日にもトラック20台がラファ検問所を通過する可能性がありますが、ガザ地区から避難を希望する人の通過が認められる見通しは立っていません。

こうした中、日本人らの退避の動きも続いています。防衛省によりますと、日本人60人、韓国人18人を含む83人を乗せた自衛隊の輸送機が日本時間の20日未明、イスラエルの最大都市、テルアビブを出発しました。隣国ヨルダンを経由し、21日未明に羽田空港に到着する見通しとなっています。