×

携帯電話で…エジプト軍、自制を呼びかけ

2011年2月16日 8:17

 ムバラク政権が崩壊してから5日目を迎えたエジプトで、治安の悪化を懸念する軍が15日、携帯電話のメッセージ機能を使って市民に自制を呼びかけた。

 15日はイスラム教の預言者・ムハンマドの誕生日で休日ということもあり、カイロ市内は、大規模なデモなどは起きず、一旦、落ち着きを取り戻した。デモの中心となったタハリール広場にデモ隊の姿は既になく、若者たちのボランティアが汚れた広場をきれいにしようとペンキなどを塗る作業をしていた。

 現在、全権を掌握している軍の最高評議会は15日夕方、従来のテレビ声明ではなく、携帯電話のメッセージ機能を使って市民に自制を呼びかけた。デモ隊が利用している手段を逆手にとった形で、若者を強く意識したとみられる。

 ただ、強権政治のたがが外れ、賃上げ要求などのデモが頻発している状況が完全に落ち着くにはしばらく時間がかかりそうだ。