米「予算教書」国防費の大幅な増額求める
アメリカのバイデン政権は28日、来年度予算の指針にあたる「予算教書」を発表しました。ロシアのウクライナ侵攻など踏まえ、国防費の大幅な増額を求めています。
予算教書は、大統領が議会に対して、今年10月から始まる2023会計年度の予算の編成方針を示すものです。
要求総額は約5兆8000億ドル(=約718兆円)規模となりました。国防予算は、ロシアのウクライナ侵攻や中国への対応を念頭に、前年度比4%増の8133億ドル(=約101兆円)となりました。
バイデン大統領は演説で、「史上最大規模の安全保障への投資だ。国防費の増額を好まない人もいるだろうが、世界は変わってしまったのだ」と強調しています。
また、超富裕層や企業への増税案が盛り込まれ、歳出削減とあわせ、今後10年で財政赤字を約1兆ドル(=約120兆円)以上削減することを目指すとしています。ただ、増税案は去年も与党・民主党内の対立で議会での立法化ができず、実現は不透明です。