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中国からの団体旅行が事実上、停止状態に

2011年4月22日 3:12

 東日本大震災以降、中国から日本への団体旅行が事実上、実施されない状態になっていることがわかった。

 在上海日本総領事館によると、総領事館が発給した日本への団体旅行客のビザの件数は去年4月は約3万3000件だったが、今月はこれまでのところ、1件もないという。総領事館が旅行会社に問い合わせたところ、「団体旅行の許可が中国当局から下りないため」と話しているという。中国政府は、国民に対し、日本の被災地へ行くことを自粛するよう呼びかけているが、被災地以外への団体旅行も許可が下りないことで、事実上、日本への団体旅行が実施されない状態だという。

 4月は花見を楽しむ観光客も多く、中国人観光客は日本での消費も多額であるだけに、去年9月の沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以降、落ち込んでいた観光客数の回復に期待が寄せられていたが、冷や水を浴びせられた形となっている。