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米・ペロシ下院議長、台湾訪問か メンツを潰された習主席は…

2022年8月2日 23:35
米・ペロシ下院議長、台湾訪問か メンツを潰された習主席は…

アメリカのペロシ下院議長がまもなく台湾に到着する見通しです。中国・北京から富田徹記者の報告です。

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有働キャスター「今回、中国はこれまでになく怒っているようですが、なぜなんでしょう」

富田記者「習近平・国家主席のメンツがかかっているからだと思います。習主席は先週、アメリカのバイデン大統領と電話会談しましたが、最大の目的の一つがペロシ氏の台湾訪問を断念させることだったとみられ、習主席は1対1で断念を迫ったのに、メンツを潰された形となるんです。習主席は今年秋以降の共産党大会で、自分の任期を延ばそうと、今まさに根回しの時期に入っているので、国内向けにも弱いリーダーの姿は見せられないと事情もありそうです」

有働キャスター「一歩も引かないとなると、この後、どんなことが起きそうですか?」

富田記者「もうすでに不気味な兆候が出ていて、中国で台湾に近い場所でなぜか旅客機の運航が次々とキャンセルされています。また、台湾総統府のホームページにも一時、サイバー攻撃があったということです。アメリカの高官は今後、台湾周辺の海にミサイルを発射を打ち込んでくることとか、台湾近くの空域に、中国の戦闘機がどんどん飛来してくることなどもあり得るとしています。また、中国から台湾からの輸入を規制することで、経済的に報復したりすることも考えられます」

落合陽一さん「中国がアメリカに対して、経済的な対立構造を強めることはあるんでしょうか? 中国も低成長で苦しいから、そうはしたくないと思うので、軍事的な威嚇になるのかなと思っているんですが」

富田記者「これはまさにその通りで、中国経済は失速しているので、対立が経済に影響するのは中国にとって最悪のシナリオです。政治的にもイベントを控えているので、本音で言うと、『拳を振り上げても、寸止めで終わらせたい』というのが本音だと思います」

有働キャスター「ただ、もし事態がエスカレートしていくと、日本への影響も避けられないと思いますが」

富田記者「26年前にも中国が台湾海峡にミサイルを発射した時には、日本の船舶や航空機の運航にも影響が出ました。また現在、台湾には2万人を超す在留邦人もいます。日本政府としては、ペロシ氏の台湾訪問にはコメントしないという立場なんですが、今後、中国が一方的に台湾への威嚇行為を強めれば、日本としてもアメリカ軍との連携など対応が迫られます」

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