中国ゼロコロナ抗議デモの発端…10人死亡マンション火災の犠牲者さらに多い可能性
中国各地で相次いだゼロコロナ政策に抗議するデモの発端になったとされる新疆ウイグル自治区で10人が死亡したマンション火災について、ウイグルの人々で作る団体は5日、会見を行い、もっと多くの人が犠牲になった可能性があると指摘しました。
この火事は先月24日、新疆ウイグル自治区のウルムチにある高層マンションで火災が発生し、10人が死亡したものです。
この火事をめぐってはコロナ対策で設けられた柵により消火活動が遅れたとの指摘もあり、一連の抗議デモの発端になったとされています。
これまでに中国当局はこの火事による死者は10人と発表していますが、ウイグルの人々で作る団体は5日、会見を行い、マンションの住人少なくとも30人と依然連絡がつかず、犠牲者はさらに多い可能性があると指摘しました。
こうした中、火事で親族が犠牲になったと話す男性がNNNの取材に応じ、胸の内を明かしました。
“火災犠牲者の親族”マイマイティミンさん「(親族の)近所に住む知り合いから知らされました」
1年前にスイスに亡命したというこの男性はおばと4人の幼いいとこが火事で亡くなったといいますが、コロナ対策で外出できないよう外から施錠され出火後に避難が遅れたと話します。
“火災犠牲者の親族”マイマイティミンさん「(部屋に)閉じ込められ逃げることさえできなかったと思うと、やりきれない気持ちでいっぱいです。おばと4人の子供たちが亡くなったのは中国のせいだ」
その上で、「おばと4人の子供たちの無念を晴らすことを手助けして欲しい」と話し、中国の人権問題などに関心を持って欲しいと訴えました。