爆弾テロ容疑者 銃撃戦の末、身柄拘束
アメリカのボストンで起きた爆弾テロ事件で、逃走を続けていた容疑者が発見され、包囲した警察官と銃撃戦になり、捜査当局は日本時間20日午前10時前、男の身柄を拘束した。街では住民の歓声が時折聞こえてくる中、現地から杉山亮記者が報告する。
ボストン近郊での銃撃戦をきっかけに、22時間にわたって行われた大捜索の結果、容疑者は身柄を拘束された。
マサチューセッツ州警察幹部「事件を解決し、正義を守ることができてとてもうれしい」
身柄を拘束されたのはFBI(=アメリカ連邦捜査局)がボストンの爆弾テロ事件の実行犯として行方を追っていた、ジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)。警察当局の会見で、拘束に至る詳細が明らかになった。
ジョハル容疑者は、民家の裏庭に置かれていたボートの中に身を潜めていたという。このボートの中をのぞいた住人が、血まみれの男性が中にいるのに気づき、通報。警察官が取り囲んだところ、銃撃戦になった。
その後、警察官が投降するよう説得を行ったが、ジョハル容疑者は応じず、突入して身柄を確保した。ジョハル容疑者は重傷を負っており、病院に搬送されたという。
アメリカに再びテロの恐怖を思い起こさせた今回の事件を受け、オバマ大統領は日本時間20日午前11時過ぎに会見し、「警察官らの決断により、今夜、この悲劇に重要な区切りをつけることができた」と述べた。
容疑者のうち、兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)は拘束されたものの、死亡している。警察当局はジョハル容疑者のケガの回復を待って、動機の解明を進めたい考え。