イスタンブールの敗因は?現地から報告
2020年のオリンピック・パラリンピック開催地を決めるIOC(=国際オリンピック委員会)の投票が日本時間8日未明に行われ、東京が開催地に選ばれた。落選したトルコ・イスタンブールから富田徹記者が報告。
最後まで東京と争ったイスタンブールは今は静かになっている。歴史的な建物が集まる地区で行われたパブリックビューイングでは、約1000人の人々が投票の様子を見守ったが、発表の瞬間、悲鳴のような声に包まれた。
東京に対しては温かい声もある。普通は東京と一騎打ちになるとなれば、かなりアウェーでの取材になるので、やじでも飛ばないかひやひやしていたが、さすが世界有数の親日国だけに、おめでとうと何人かから声をかけられた。ただ、悔しさはにじませている。
今回も含め5回にわたって五輪招致に挑んできたイスタンブール、衝撃は大きかったようだ。中東初めての開催を目指して東京に肉薄するなど、今回、有力候補に浮上したが、一方で、市内の交通渋滞などインフラの問題、直前に起きた反政府デモ、さらには隣国・シリアの内戦など治安の問題も指摘されていた。
ただ、過去5回の招致の中でも手応えをつかんだようで、また6回目も挑戦して悲願を達成して欲しいという声も上がっていた。