ロシアの人道支援物資のトラックがウクライナ政府の同意を得ずに領内に入った問題で２３日、トラックの車列がロシア側に戻り始めたことがわかった。

　国営ロシアテレビによると、ロシアの人道支援物資を載せたトラック２８０台は２３日、ウクライナ東部のルガンスクから再び国境を越えてロシア側に戻り始めたという。ルガンスクでは穀物や水などが住民に配られるとしている。

　欧米諸国やウクライナは、ロシアが人道支援の輸送を装って、軍事物資などを親ロシア派が支配する地域に運び入れることや、軍事介入の口実にすることを警戒してきた。

　一方、ロシアのプーチン大統領は２２日、合意がないまま越境したことについて、ウクライナ政府が支援物資の輸送を引き延ばしており、これ以上の遅れは容認できないと主張していた。