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米国 ベトナムへの武器輸出を一部解禁

2014年10月4日 0:12

 アメリカは、約40年ぶりにベトナムへの武器の輸出を一部解禁した。海洋進出の動きを強める中国をけん制する狙いがあるとみられる。

 アメリカのケリー国務長官は2日、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相と会談し、ベトナムと中国との間で緊張が続いている南シナ海の情勢などを話し合った。その上で、ベトナムの領海の監視や海上での安全保障にかかわる活動のために武器の輸出を一部解禁する措置を取ったと伝えた。輸出の一部解禁の目的について、国務省のサキ報道官は「ベトナムの海洋における安全能力の向上を支援するもの」と説明し、輸出する品目の例として哨戒艇を挙げている。

 アメリカによるベトナムへの武器輸出は、ベトナム戦争により社会主義体制が樹立したことを受け、途絶えていた。今回の解禁には、南シナ海での海洋進出を強める中国をけん制する狙いがあるものとみられる。