×

動乱は災い…中国機関紙、学生らを強く非難

2014年10月15日 14:42

 民主的な選挙を求めるデモが続く香港で、15日未明、一部の道路で警察による強制排除が行われ、45人が拘束された。

 強制排除が行われたのは香港政府周辺の幹線道路で、一部のデモ隊が14日夜、ブロックなどで新たに占拠を拡大した場所。警察側は当初、拡声機で退去を呼びかけていたが、未明になり強制排除に乗り出した。警察幹部は「デモ隊の一部が強硬に抵抗したので、最低限の実力行使を行った」と説明。スプレーや盾を使用し、男女45人を拘束したという。

 一方、これまで、デモ隊が拠点としていた道路については、強制排除は行われていない。

 警察は先月末、デモ隊を強制排除しようとしたことで市民らから強い反発を招いており、今後、世論の反応などをみながらデモ隊の排除などの対応を徐々に進めていくものとみられる。

 一方、中国共産党の機関紙「人民日報」は15日、論評で「中央が信任した香港行政長官の失脚を企て、“革命”を演じようとしている」などと学生らを強く非難した。その上で、「安定は幸福で動乱は災い」などと、1989年の天安門事件の際に用いた“動乱”という強い言葉を使い、譲歩しない姿勢を示した。