香港で民主的な選挙を求めるデモが続いている問題で、香港政府トップの梁振英行政長官は１６日、先延ばししていたデモ隊との対話を来週にも行いたいと表明した。

　梁長官は１６日、「来週にもデモ隊のリーダーと対話したい」と述べた。選挙制度の改定案は中国の国会にあたる全人代（＝全国人民代表大会）が決めたもので撤回できないと従来の立場を繰り返す一方で、立候補者を承認する「指名委員会」をどのような人々で構成するかについては、「討論の余地がある」と歩み寄る姿勢を示した。

　デモ隊は、「指名委員会は親中国派が多数を占め、民主派の立候補を事実上、排除することになる」と反発していた。政府とデモ隊の対話は１０日に行われることになっていたが、政府側が「デモ隊側が抗議活動を拡大しようとした」と主張して見送られていた。