選挙制度改定めぐり“抗議活動”再開 香港
政府のトップを決める選挙方法をめぐって去年、大規模なデモがあった香港で、制度の改定案が議会で審議されるのを前に民主派団体が再び抗議活動を開始した。
香港中心部で始まった選挙制度の改定に反対するデモ。地元メディアによると約3500人が参加した。香港議会では、17日から改定案の審議が始まる。この案は、中国の国会に当たる全国人民代表大会の決定に基づくもので、これまでの各界代表が選ぶ方式から「1人1票」の直接選挙に変わる一方、「民主派議員の立候補を事実上排除する」形になっている。
民主派の反発を招き、去年、2か月半にわたり中心部の道路が占拠される事態となった。民主派の団体は「改定案は、真の普通選挙とはいえない」として否決を求めていて、採決が行われるまで毎日抗議活動を行う方針。
デモ参加者「きょうは審議開始日に行うデモの第一歩。みなさんに改定案の否決を(応援)してほしい」
議会で政府案を可決するには3分の2以上の賛成が必要だが、現時点では、定数70のうち、27人の民主派議員全員が反対を表明しているため、否決される見通し。そうなった場合、中国政府の決定が覆されるという異例の事態となるが、一方で次の選挙はこれまでと同様の方法で行われ、いずれにしても民主的選挙からはほど遠いものとなる。