ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の交渉と並行して行われている日本とアメリカの自動車分野についての協議が３日、アメリカ・ワシントンで行われた。しかし、合意には至らなかった。

　日米の間では、アメリカが求める日本の自動車の安全基準の見直しや自動車部品の扱いなどを巡り、厳しい交渉が続いている。今回、１日限りで行われた協議について、外務省の森経済外交担当大使は「それなりの進展も見えたが、合意が見えたというところまでいかなかった」として、依然として難しい課題が残されていることを明らかにした。

　今月中旬に中国・北京で開かれるＴＰＰ首脳会合にあわせ、カギとなる日米協議の進展を急ぎたい考えだが、森大使は「本当に時間が限られてきている」と焦りを見せるなど、先行きはなお不透明だ。