×

タカタの対応への不信感 公聴会であらわに

2014年11月21日 13:17

 自動車部品大手「タカタ」のエアバッグの装置が破裂し、死傷者が出ている問題で、アメリカ議会上院では20日、公聴会が開かれ、タカタの幹部が事故の被害者らに陳謝した。

 タカタのエアバッグを巡っては、膨らんだ際に金属製の装置が破裂し破片でケガをする恐れが高いとして、アメリカの運輸当局が全米でリコールを指示している。

 公聴会では、去年9月に顔などにケガをした女性が真相究明と再発防止を求めた。

 ステファニー・アードマンさん「私の視力は元に戻りません。欠陥あるエアバッグ搭載の車すべての安全確認に向け、力を尽くしてください」

 公聴会に出席したタカタの幹部は、2005年5月に調査を始め、2007年以降は問題の装置についての試験結果を運輸当局などと共有してきたと説明。被害者や遺族に陳謝した。

 タカタ・シニアバイスプレジテントの清水博氏「タカタ製のエアバッグが設計通りに機能せず、運転手や同乗者に死傷者が出たことを深くおわびします」

 また、議会側が示した死亡事故5件について、タカタ側はこのうち3件には責任があり、他の2件は調査中だと述べたほか、この問題での情報の隠蔽(いんぺい)は無かったと説明した。

 公聴会では、複数の議員がエアバッグによる事故を把握した時期について独立した検証が必要だとの認識を示したほか、リコール対応の遅れも批判するなど、タカタの対応への不信感があらわになった。