民主的な選挙を求めるデモが続く香港で先月３０日夜、デモ隊が新たに政府庁舎を包囲しようとして当局と衝突した。デモ隊は１日朝も道路の占拠を試み、警察が排除するなど緊張が続いている。

　デモ隊は繁華街の拠点で先週、強制排除が行われたことに反発し、政府の庁舎を包囲するよう呼びかけた。これに対し、当局は催涙スプレーなどで排除に乗り出し、デモ隊と激しく衝突した。地元メディアによるとこれまでにデモ隊の４０人が拘束された他、ケガ人も出ているという。

　デモ隊は１日朝になって再び包囲を試み、警察が排除を行った。混乱を受けて香港政府は午前中に庁舎を閉鎖したが、午後は業務を再開すると発表している。

　香港のデモは２か月を超えて住民の支持が低下し、学生側がどのような戦略を打ち出すかが注目されていたが、対決姿勢を強めたことで事態の収束は不透明になった。