ウクライナ大統領「いかなる領土も引き渡すつもりはない」
ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部の親ロシア派が実効支配する地域について独立を承認し、これらの地域で平和維持活動を行うためとして、ロシア軍の派遣を指示しました。ウクライナ国内ではどのように受け止められているのでしょうか。
首都キエフから500キロほど離れたポーランドとの国境に近い街リビウにきています。ロシアの決定について、街の人たちは、比較的冷静に受け止めていました。
リビウ市民「(東部の“独立承認”は)もちろん悲しく思います。しかし大事なことは危険だけどパニックにならないことです」
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は国民に向けた演説で「いかなる領土も引き渡すつもりはない」と述べ、ロシアに譲歩しない姿勢を強調しました。
一方、ロシア系住民が多いウクライナ東部のドネツクでは、独立の承認を祝って花火が打ち上げられたほか、住民らがロシアの国旗を振って今回の決定を歓迎する様子が見られました。
また、ロイター通信はプーチン大統領が軍の派遣を指示したあと、親ロシア派の支配地域で戦車を含む軍用車両の隊列が確認されたと伝えています。
こうした中、ウクライナ軍は東部で、この24時間に親ロシア派の砲撃で兵士2人が死亡、12人がケガをしたと発表しました。
ことしに入って最も多い犠牲者だとしていて、依然、非常に緊迫した状況が続いています。