露大統領、親ロシア派の独立承認 軍事介入見据えた動きか…緊迫の局面
ロシアのプーチン大統領が、親ロシア派が実効支配するウクライナ東部の地域を独立国家として承認すると発表しました。軍事介入も見据えた動きとの見方が強まっていて、ウクライナ情勢は、さらに緊迫した局面を迎えています。
プーチン大統領「ルガンスクとドネツク人民共和国の独立と主権をすぐに承認する必要がある。ロシア国民と国を愛する人たちが支持する事を確信している」
プーチン大統領は21日、ウクライナ東部の2つの地域を実効支配する親ロシア派の代表をまねいて、独立国家として承認する文書に署名しました。22日には議会で、軍事協力を可能にする条約を結ぶ手続きも行うとみられています。
親ロシア派は、ウクライナ政府軍から攻撃をうけていると主張しています。今回の決定をうけ、親ロシア派が安全確保のための軍事支援を求めた場合、その要請に応じる形でロシアが軍事介入するのではないかとの見方が強まっています。
イギリスのジョンソン首相は「明らかな国際法違反で、ウクライナの主権に対する明白な侵害だ」などと批判しました。
プーチン大統領と電話会談したドイツのショルツ首相も、「ウクライナ東部での紛争の停戦合意に一方的に違反するものだ」と非難しました。
こうした中、今回のプーチン大統領の決定をうけ、EU(=ヨーロッパ連合)は、制裁を発動する方針を表明しました。