核軍縮・再検討会議 岸田外相協調呼びかけ
核軍縮について5年に1度、話し合う核拡散防止条約の再検討会議が27日、アメリカ・ニューヨークで開幕した。国連本部前から長島清隆記者が中継。
広島・長崎への原爆投下から70年の節目だが、核軍縮には今、停滞感も強まっている。この中で、具体的な道筋を新たにつけられるかが焦点となっている。NPT(=核拡散防止条約)の再検討会議では、アメリカなど核保有国の取り組みに対して核兵器を持たない国は「不十分だ」との不満があり、会議は紛糾が予想される。この中、日本は開幕した27日、岸田外相が演説し、双方に協調を求めた。
岸田外相「核保有国と非核保有国が協力し、現実的かつ実践的な取り組みを積み上げることこそが取るべき道です」
しかし、保有国の中でも世界の核兵器の9割以上を持つアメリカとロシアは、ウクライナ情勢により関係が悪化している。27日、アメリカは演説でロシアに交渉開始を呼びかけたが、歩調を合わせられるかは不透明。
中東の非核化についても議論は停滞していて、合意を目指す来月22日の最終日までには難しい交渉が予想される。