FIFA 副会長ら7人“収賄”で逮捕
サッカーのワールドカップなど主催するFIFA(=国際サッカー連盟)が揺れている。アメリカ司法省によると、副会長ら幹部7人が収賄の疑いでスイスで逮捕された他、関係者2人が起訴された。賄賂の額は185億円以上に上るという。
日本時間27日午後6時過ぎ、FIFAが急きょ、会見を開いた。収賄の疑いで複数のFIFA関係者が逮捕されたことを認めたのだ。
アメリカ司法省によると、スイスで逮捕されたのはFIFAの関係者7人。他にも2人が収賄などの罪で起訴されている。彼らは1990年代から20年以上にわたって、メディアや広告会社に便宜を図るかわりに、賄賂を受け取っていた疑いが持たれている。その金額は合わせて1億5000万ドル(185億円以上)に上る。しかも、その中には、FIFAの理事会で副会長を務めるエウヘニオ・フィゲレド氏やジェフリー・ウェブ氏の名前もあった。
1904年に設立され、現在209の国と地域が加盟しているFIFA。主催するサッカーのワールドカップは世界最大規模のスポーツイベントとなっている。そのFIFAの理事会はワールドカップ開催地や各地域の参加枠などの決定権限を持つ機関なのだ。
その理事会の副会長らによる収賄の疑い。ワールドカップ開催に関しても何か不正があったのだろうか。FIFAの会見では、2018年のロシア大会と2022年のカタール大会の開催国選定に関しても不正の疑いがあり、去年11月にスイス当局に告訴していたことも明らかにした。しかし、7人が逮捕された収賄事件とは全く別の件だと強調した。不正の疑いはあるものの、予定通り2018年はロシアで、2022年はカタールでワールドカップを開催するという。