来年のアメリカ大統領選挙に出馬を表明した民主党のヒラリー・クリントン前国務長官が１３日、初めての大規模な集会をニューヨークで開いた。

　「あなた方の成功なくしてアメリカの成功はない。だからこそ、私はアメリカ大統領選に出馬するのです」－クリントン氏は演説の７割以上を経済問題に充て、教育や福祉の充実で中間層の拡大を図る考えを示した。

　４月の出馬表明のあと、クリントン氏は選挙戦序盤のカギを握る州で有権者と膝詰めで意見交換し、「上から目線」というイメージの払拭を狙った。しかし、自らの関連団体への不透明な献金問題などが指摘され、６月のワシントンポスト・ＡＢＣ世論調査で「Ｑクリントン氏は誠実で信頼できるか」に、「はい」と答えた人が４１％、「いいえ」と答えた人が５２％と過半数に上るなど、有権者の意識は好転していない。

　今後は大規模な集会を重ねて支持を伸ばしたい考えだが、資金力や組織力と表裏一体の「イメージの悪化」を止められるかが課題となる。